シリコンバレーの会社で働いていた30代の徒然なBlog

30代家族持ちで英語スキルは一人旅行レベルのザ日本のリーマンがシリコンバレーにある外資企業で働く事になった事を綴った日記。

IT業界を知らない人向けにIT業界の就業規則、福利厚生、あるあるを教えます

ソーシャルゲームデベロッパー、ウェブ広告代理店、アプリデベロッパー、ITインフラ、受託開発等様々なIT企業として日本の経済を動かしています。業界内にいるから見えている事は以外と外の異業種からすると珍しい事が多いようです。公務員や大手老舗メーカー、建築系等など、逆に私は知りません。そんな事で、IT業界で働くということはどういう事かとお伝えします。

 

退職金は基本的に無い

いきなり、マイナスに響くような事実を伝えますが、これには色々な背景があります。そもそもIT企業は他の業界と比べても未だまだ未成熟な市場です。退職金制度を設ける必要も無く、ビジョンに共鳴する事や綺麗なオフィスというだけで人が集まってくる起業もあります。色々端折りますが退職金、企業年金なんてものは基本的にありません。数千人規模でも殆ど無いのではないでしょうか。退職に伴い5万円とか一律のご祝儀?が配られるような企業はありますが30年、40年勤め上げた人なんて皆無です。

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みなし残業が存在(サブロク協定)

サブロク協定って何?

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労働者を法定労働時間(1日8時間1週40時間)を超えて(延長して)労働させる場合や、休日に(1週1回または4週を通じて4回を下回って)労働させる場合には、あらかじめ労働組合労働組合がない場合には労働者の代表)と使用者で書面による協定を締結しておかなければならない。

 との事で、給料に1ヶ月約40時間の残業代が含まれています。これはもしかしたらIT業界に限った話ではないかもしれませんが、基本的に年棒制で12割、16割とされた給料に実は残業代が含まれているというものです。なので、毎月40時間を超えたうえで別途残業代が付与されます。それまでは終了規則にもよります。全てがこの限りではありません。

 

毎月チーム懇親会費用がある

大抵のIT企業には毎月及び四半期に一度、1人3000〜5000円のチーム懇親会費用があります。目的はそのままでチームの交流を活性化させ、業務効果を上げることが目的です。

 

スマホ購入補助がある

スマホというデバイスに詳しくないといけない。常に新しい端末でマーケティングやアプリの経験を増やせ。というのが会社側のメッセージです。その為、購入価格の半額や月の通信費の一部負担を企業が行うという事もあります。業務端末を法人契約で回すより安上がりです。なので、携帯を変えようかと考えている人は一度会社側の福利厚生を確認してみるとよいかもしれません。

 

2年くらいでマネージャー以下が入れ替わる

平均寿命(勤続)は3年程度と見ておいた方が良いでしょう。3年で自分が何を学ぶか、誰が居なくなるかを確認しこの企業で自分をどう成長させていくかを考えましょう。

 

フレックス制度があるけど機能していない

始業は大体10時くらいです。そして、就業時間は19時とか20時に設定されていますが、これは法定速度みたいなもので守っている人、則っている人は殆ど事務方の方々ばかりかと思います。そして、コアタイムというものがあり、11時〜15時には業務をしていないといけない。逆に言えばそれ以外の時間は休んでても良いというものです。しかし、こういうフレックスを掲げながら残業の話等をする事はNGです。その為、フレックスは朝出勤は自由なんだ、という面と帰り遅んだ。というこの2点を一言で表した言葉です。

 

肩書がよく変わる

企業体質ではあると思いますが、四半期ごとに組織改編が行われる事がよくあります。その度に肩書が変わる人が多いです。そして、決裁権は変わらないケースが殆んどです。相手からするとよく分かりません。特に必要の無い事です。自画自賛が多いです。

 

退職後似たような会社に転職する。そしてまた転職する。

IT業界は狭いです。しかし企業はたくさんあります。役職があっても似たような会社に転職します。芝生が青くみえるのでしょう。その度に挨拶メールが着て、商材を紹介されるというのが良くも悪くも慣習としてあります。

 

社内結婚が率的に高い

先ほどの出社時間と退社時間で、常に一緒にいるという事があり、そこから発展というケースでゴールインするカップルも少なくありません。ご祝儀ばっか払ってた事もありました。しかし、これは若い世代だけの話です。少なくとも私の周りでは。

 

ネットには詳しいが経済、政治には疎い

これは説明いらないと思いますが本当にこのままです。

 

そんなに長くいなかったのに退職メールが長い、または退職エントリーを書く

退職するのに凄く良い会社。辞めたくない。とか言う旨の退職メールを多く受け取りました。いらないです。FacebookTwitterでもポストしたりとそこまで何をアピールするのかと感じます。これも若手に多いです。逆にさっくりと居なくなる人もいますが。

 

50代とか60代がいない

これは新興市場?だからしょうがないと思いますが、社外取締役とか役員ではいたりしますが、現場にはほぼいません。言い換えると大人がいないので30代40代が中心で会社は舵がとられています。その為、直ぐ倒産、買収される企業も少なくなく見通しは他の老舗業界と比べると不安定という点は否めません。

 

新規サービスの大げさなPR

最近はめっきりFacebookでの告知も多く散見されますが、サービスをリリースした事は賞賛しますが、その後どうなったかってのがあまりリリースされないんですよね。まぁ、良ければ追加でリリースされると思いますが、そういうことなんですよね。つまり、大成功するリリースは現代においては非常に難しく、過去の遺産で食いつないでいるケースの企業が多いです。

 

HPにある、とある社員の1日の嘘

10時:朝に出社でメールチェック、13時:チームメンバーとランチ、昼から会議、夜20時からお客さんと会食、とかとある一日を記載し充実感を醸し出していますがとある一日をこんな表現するのは出来ない社員か役員のみです。他の社員は例えば障害メールを深夜に受け寝ずに朝早く出社。出社すると開発の人がデスクで眠っている。11時頃朝礼が始まり、昨日も行ったタスク確認の確認。昼、安い弁当を購入しデスクで食事。メールやチャットに返信してクライアントにお詫びメール。と、ちょっとネタっぽく書きましたがこっちの方が事実です。というかその会社を支えている人たちです。

 

 

まだまだありますが、IT業界。どう見ぬくか目利きが必要です。