シリコンバレーの会社で働いていた30代の徒然なBlog

30代家族持ちで英語スキルは一人旅行レベルのザ日本のリーマンがシリコンバレーにある外資企業で働く事になった事を綴った日記。

チャレンジ精神とか言うけど日本のネット会社の殆どはチャレンジ出来ない環境である。

今日は久しぶりに元部下や同僚と一席を交え、それぞれ子を持ち父親になった話をツマミにお酒を頂きました。元々初めて会ったのは9年くらい前になるので後10年もしたら人生の半分位は付き合っている計算になりますね。社会に出て10年近くも連絡を取り合えるというのは個人的に宝であると感じた今日です。

 

さて、9年前の私は10年以上後に外資系で働いているとは夢にも思っていなかったと思います。おかげ様で世間で言う情報発信エリア、シリコンバレーに本社を置く会社でアドテクについて営業、マネジメントをさせて頂いております。

そして、そのテクノロジーやマーケット情報を日本の企業に話し、日本での普及を促す役割を担っています。いわゆる宣教師のようなものかもしれません。実際私が話している内容は日本ではメディアを通して聞くような話であり、そしてアドテクという世界の一部です。その為、こういう技術や見せ方、考え方、効果等をお話しますが納得してもアクションにつながらない事が多いです。

 

営業という役割においては色々とその手法(話し方)を相手によって考えさせられる事が多々ありますが、正直2割くらいですね。アクションを取る企業は。私の話し方やキャラ、タイミング、空気とかそういう計測出来ずらい話ではありません。チャレンジする行動力が日本の企業は弱いです。

 

CTRとかCVRとかデジタルの話だとKPIを凄く追うのに実際自分がユーザーの立場になって会議という非常に接触時間の長い広告機会を受けているのに何もアクションを取らない。なんてのもザラです。そういう人に一度はデジタルで提案したら結果は違ったのでしょうか?なんて事も聞いてみたいですね。

 

割りと提案者側が立場が弱いなんて構図が多いですがアメリカは違います。提案があったら割りとやります。それがスモールなのかミドルなのか案件のサイズは大小ありますが。経験する事が非常に大事なんですよね。UX!UX!とか提案する時はそういう事を言っていますが実際提案を受ける側に回ると決裁権が無く何も進まないとか。

 

ちょっと愚痴っぽくなってしまいましたが、別に怒っているとかではなく、日本人は経験値が低すぎるという点を問題提起させて頂きます。

 

日本人は圧倒的に経験値が足りません。その為、新しい発想が弱いです。弱いというのは発想が生まれないという事では無く、スケールしづらそうなモデルが多いという意味です。

 

日本の企業は現場に対して決裁権が下りていなくその担当者が決断を出来ないケースが多いです。仮にその現場のリーダーレイヤーでその場で決断出来る程の裁量があればビジネスのスピードは紛れも無くドライブします。日本の企業は現場を信じていない場合が非常に多いという事も言えるかもしれません。イメージですが年収500万程度のビジネスマンならある程度の裁量を与えるべきと考えます。肩書だけで裁量の無い人間が多い会社はチャレンジが出来ないでしょう。

 

若いうちにチャレンジをさせる会社です!とかあるけど実際全然チャレンジしていない

 

結果、実施する決裁は上の人が決める事が殆どです(私の経験上)。相談としては上司に窺いをたてるのは全然有りですが決済権はあなたにある。それが責任であり成功・失敗どちらの結果でも人は成長します。上司はそのフォローをするものです。

 

私は働いた事は無いですが、サイバーエージェントはそれが出来ている印象が強いです。実際、炎上とか非常に多いですが見方を変えればそれはチャレンジさせている(現場に裁量を与えている)という事になるのではないでしょうか。個人的な印象ですが。

 

そして、会社としては”失敗”に対する評価も用意しておく必要があります。これはいわゆるプレイヤーが裁量を得た事で失敗した時にどうなるかもイメージできるようにしておく必要があるからです。最悪、クビという事もあるとプレイヤーは考えておく必要があります。裁量を得たことでチャレンジし、失敗する事も可能性としてはあります。ただしそのお金は会社のお金であり成功した際はインセンティブも設定しておく必要があります。ここが日本はめちゃくちゃなんですよね。

 

大きな成功には大きなリターンを、大きな失敗にはそれなりの罰を。

 

例えば、1年後に1億円の売上に成長する案件があり、その費用は5000万かかるとします。この決断をする事をあなたが迫られた場合、「この案件をやらせて下さい!」というだけでは甘いです。どの会社にも給料規定なるものがあると思うので勝手な事を言いますが、辞表を覚悟な程集中すべきです。中小企業であれば3000万の費用を捻出するのは大変です。その費用を貰うために、そして会社、自分の為に使うのであればそれは覚悟なるものを魅せる必要があります。そしてその成功は会社を大きく飛躍させるものであるために、このビジネスが成功した際は大きなリターンを要求すべきです。

 

この連休で大きくチャレンジしてみるようなモチベーションを生んで下さい。それがあなたの、そして会社の大きな飛躍に繋がります。大抵は大成功と小成功の間に落ち着くものです。