シリコンバレーの会社で働いていた30代の徒然なBlog

30代家族持ちで英語スキルは一人旅行レベルのザ日本のリーマンがシリコンバレーにある外資企業で働く事になった事を綴った日記。

マチネの終わりにを読んで泣きそうになった

久しぶりの更新となります。

今は、某日本の会社で働いています。いわゆる大手でTVCMもガンガン流している企業で海外デジタルマーケティングと呼ばれる事業をになっております。

 

さて、私の近況もさておき、読む本はほぼビジネス書の私がアメトーク読書芸人で2016年に紹介されたマチネの終わりにを読んで電車にも関わらず、映画化とかやめてほしい、と強く願ってしまったオススメをしたいと思います。

 

これ、いわゆるアラフォーの恋愛話で決して正しい恋愛を経る話ではないのですが、薪野と洋子の出会いからすれ違い、最後、、、、までかなり感情移入しやすい話です。もちろん、終わりまで読みましたが正直続きが気になるという終わりなき物語です。正直アラフォー、強いて言えば30代後半くらいの方が読むとかなり自分の生き方や忘れていた恋愛に対する考えが蘇るのではないでしょうか?

 

世界をまたにかける男女の話

ネタバレって訳ではないですが、この男女、優秀です。洋子はお父さんが著名な映画監督で親の離婚の原因も物語を盛り上げる要因の一つです。そして主人公の薪野に関してはクラシックギタリストであり、音楽を通じた人間関係が魅力のひとつです。私のような文才のないレビューを読んで頂き大変ありがたいのですが、この著者でもある平野さん(会ったこたはありません)、描写や情緒がかなり掻き立てます。本当にアラフォーにもなると当たり前の事した認めなくなります。フィクションっぽい事に正直憧れます。私はこの物語を読んで、洋子は私にとって誰になるんだろう?薪野みたいな恋愛や気持ちの表現ができるだろうか?とか全くそういうシーンが無いにも関わらず想像してしまいました>< 

 

不倫という題材

最近は文春砲と呼ばれるような市民権を得て、ひとつのエンターテインメントとしても確立されつつある、不倫。芸能人の不倫、不倫をテーマにしたドラマ、様々な蜜の味をメディアは取り上げています。何歳になっても男は男、女は女と言わんばかりの自分にとって都合の良い社会背景、短慮な納得を得ようとしているのではないでしょうか。でも、正論ではないのはもちろんですが、恋愛というのは方程式が無いくらい不確実なものだと思われます。が故に、人の不倫の不幸な結末を欲してしまう人が多いのではないでしょうか。が故に(2回目)物語は面白い。本当に面白い。

 

同じく、アメトークで紹介されていたコンビニ人間も読みましたが、こちらは違う面白さ、コンビニで働く人間の心情や同僚との人間関係、なぜコンビニで働くのか、周りからの体裁などコンビニを中心として働く人の一人称での話で、恋愛とか自分のシチュエーションにあまり近くなかったという事もあり、ふむふむという程度でした。

 

フィクションでも他人の人生は面白い

フィクションはフィクションです。ドキュメントではありません。しかし、歳をとったせいか、他人の人生って非常に興味があるんですよね。特に異性。私もアラフォーではありますが、30代前後の女性の恋愛話とか、親戚でも2親等でもないのですが、かなり親身に聞いてしまいます。男性のケースであれば、男視点で様々なアドバイスと呼ばれるような決して軽率でもなければ重くもない、求められているような回答を適度なタイミングで与えることは可能なのですが、いざ女性となると、全く考えがつかないような解釈に対して「ぐぬぬ、、、」的な思考に陥ります。悪い意味ではなく、女性は皆お姫様。そう感じさせられるような話が多いです。

 

他人の人生、我が人生の糧

もう面白い。1億2千万人が日本人として生きているのです。先週有明からバスに乗った時に20代半ばくらいのカップルがいました。男性は割と軽い感じで女性を顎で使うような感じでした。バスを待っている時の会話でそう思ったのですが。12月某日の凍えるような寒い日。私がバスを待っていた所に、女性が走ってバス停の時刻表を確認していました。そしてゆっくり歩いてきた彼氏(多分)にあと3分でバス来るよ。と伝えていました。すると、男性は寒いからコンビニで待ってるよ。バス来そうなったら電話して。と聞いている側が気を使うような冷酷とも思えるような軽さで返答していました。女性もそういう対応には慣れているようでいわゆる塩対応で「いいから並べ」と、返答していました。この会話自体私の年齢では考えられず、格好をつけるならタクシーを選択しますが、シチュエーション的にはバスであり、一緒にバスにのる、並ぶというのはある意味興味深々です。年齢を経るにつれ男性は格好をつけたいが格好をつけるシーンが減るのです。それは女性のみなさんにお伝えしておきます。(笑)

 

そして、バスにのっても男性は相変わらず空気の入った風船を弄ぶような適当な軽さで女性に話しかけています。そして、時々女性を殴るんですよね。多分格闘技好きなカップルで「今のパンチ誰々」みたいな会話で楽しんでいます。そんなやりとりを見ながらすごく考えさせられたのが、私の方が今の彼氏より幸せにしてあげられる。という何の根拠もない、年上として至極普通な、当たり前のような気持ちになったのです。言い換えると私の場合だと、その女性はどのような対応、キャラクターになるのだろうか、そして、ある程度そのカップルに対してエッセンスとして私が関わるとそのカップルの人生はどうなるのだろうと勝手に想像してしまいました。これがマチネの終わりにの影響です(としておきたいというのが本音)。

 

女性との恋愛をしたいと思ってしまうような最高の本

もうどれだけオススメすれば良いのか。この本を読んだらアラフォー男性は今一度自分を俯瞰して見て見てください。ダサい、負を認めるような事を改めませんか?恋愛をしろという事ではありません。歳をとって子供や奥さん、親と自分以外の関係者の為にリソースを費やしている日常に、ちょこっと自分を主人公とした重ねられるようなフィクションの物語を読んでみませんか?それが、マチネの終わりに。という本です。