シリコンバレーの会社で働いていた30代の徒然なBlog

30代家族持ちで英語スキルは一人旅行レベルのザ日本のリーマンがシリコンバレーにある外資企業で働く事になった事を綴った日記。

海外のスタートアップで働くということ

 

ブラックフライデーに、ハロウィン、映画等、最近凄くUSを身近に感じます。ハロフィンも洋画も別に今年始まった事ではないですが、IKEAコストコAmazoniPhoneFacebookInstagramNetflix、様々なサービスがUSから流れてきています。

 

日本で流行っているアプリも考え方やベースはUS発が多い

パクったパクっていないという事は関係なく、例えばメルカリもClose5というサービスがベースに感じられますし、SmartnewsだってBuzzfeedがベースでしょう。Lineに至っては日本だけで流行っており、海外ですとWhat's upやSnapchatが主力SNSです。日本初のアプリは最近ですとSuper Mario Runが代表的かもしれません。NintendoのIPで開発はDeNAです。これが現在150ヶ国以上で配信されているので、今後どれ位インストールや売上を伸ばすかは気になります。しかし、マリオというIPは日本を代表するアプリですのでこれ以上のIPは無いのではないかと考えられます。Teslaやドローンに関してもUSとかビッグデータ、マシーンラーニング、ディープラーニングなんてマーケティングにおいてもUSですよ。で、逆に日本で流行っている(課金ランキング1位)のモンストはUSでは流行っていないんですよね。ちょっと残念ですよね。

 

インバウンドは円安で減る?

海外からの日本への旅行者数は年間2000万人を超えると言われており、気がつけば案内板は英語、中国語、簡体字、韓国語、、、、等非常にごちゃごちゃしております。しかし、現在は円安が進んでおり、120円はほぼ確実かな?なんて思っています。ちょっと前までは100円だったので2割近く値上がったインパクトです。そうなると単純に20万だった日本への旅行が24万円になってしまうので、ちょっとなーという人も出てくると思われます。結局日本へ来ても物価が上がっているので(輸入に頼っている部分が多いので)更にお財布を痛めます。なので、逆に日本人が海外に行くのが今よりは増えると思いますが、残念ながら今年の年末年始は結構長期の休みを取りにくい日並びとなっています。残念。。。私も今年の年末年始は実家でゆっくりしか予定がありません。

 

中国は旧正月があるので、このエンドオブイヤーはあまり重要では無いでしょう。USのコワーカーに関してもクリスマスから2週間位会社休む人もいます。オンオフをはっきりさせている人が多いですね。USは年末年始、特にナショナルホリデーも無いので取らない人は殆どとりません。私の会社は有給に制限がありません。目標を達成していれば2週間休んだりなんてのも多いです。ちょっとヨーロッパ行くわ。みたいな人もいます。また、辞めるのも一瞬です。日本みたいに1ヶ月、2ヶ月前に会社に通知する事。みたいな契約がありません(あるところはある)。なので、お前明日クビな。なんて言われる事もあれば俺、今日で辞めるわ。みたいな返しもあるわけです。こういうのが珍しくないのがUSのスタートアップです。私のコワーカーはLinkedInで募集を探し、Skypeで面談し、明日からこれるか?にYesと答えたとのことでした。。。まーよっぽど何か鬱憤が溜まっていたのかと勘ぐってしまいますが。

 

明日から来ないぜ。よろしく。

という事がUSのスタートアップでは起こり得るという事をお伝えしましたが、引き継ぎもあるので、結局誰にも迷惑を掛けずに辞めるという事を念頭に置くのであればこの辞め方はあまり好ましくありません。しかし、それでもOKになってしまうのが自由の国、USです。逆に損害賠償でも何でも起こり得るのでいずれにせよ1ヶ月前通知の方が好ましいですね。

 

結局完全トップダウン

外資で働く日本の責任者はきっとここが一番時間や手間をかけなければいけないところだと思っています。USファースト、UKファーストなんて感じで日本だけKPIが異なる事は良しとしつつもボトムアップで呈上した戦略にアグリー取れたとしても運用するPhaseではちゃぶ台返しを何度も食らう事になるかと思います。私もここが一番労力がかかるところであり、外資だとこれは当たり前だなんて言う人がいますが、そういう当たり前が正しいみたいな感覚は捨ててほしいですね。そういうところを変えていかないと私は本当のグローバライゼーション(日本からの視点)は起こらないと思っています。

 

人の入れ替わりは本当に激しい

2年いれば古株です。新規で入社しても1年経てばプロフェッショナル。いや、強いて言えば入社してからプロフェッショナルであれ。と思われています。マインドだけなら日本も同じですが、実際プロフェッショナルでなければクビになるのがUSです。私の同期で他に3人いたのですが半年で全員消えました。。。何も言わず。。。入社した時はびっくりしましたが、今はもう日常です。誰々が辞めた、とか普通に耳にして仕事に戻ります。その後誰が引き継いだ?とかそういう確認のコミュニケーションは取っていますが。

 

CMOやCOO、CFOが変わってもCEOが変わらないと変わらない。

変わることが良いこととは言い切りませんが、ボードメンバーのシナジーというのはどのように創出されるのか未だに謎です。単純にCEOが最高経営者なので責任が伴う以上戦略・戦術の立役者とならなくてはいけません。しかし、各チーフトップがそれらをブレイクダウンしてドライブをかけられているのなら問題無いのですが、上ばかりみて、現場=クライアントニーズを蔑ろにしているケースは少なくないと感じています。そこらへんもよく見たほうが良いです。

 

VCは基本的にちゃらい(所感)

私が知り合ったVC(ベンチャーキャピタル)の方々は殆どがちゃらいです。今これがトレンドでーとか、1000万円くらい出しちゃいなよ−とか、本当に凄いVCって一握りなんだろうな−と思っています。基本的にVCは何かお金持ちなんですよね。基本的に投資を行って利潤を追求するので、分かりやすいと言えば分かりやすいんですが、右ならえ文化の人たちも多いですし、誰かが投資したから投資する価値がある。みたいなことを言ってたりするので、本物(定義は人ぞれぞれですが)と偽物の区別はつけておいた方が良いですね。長年親身に付き合ってくれるVCは本当に良いVCだと思います。最初だけってのが意外と多く、こういうのは無視して良いVCですね。

 

家族の理解も必要

30代も過ぎると家族を持っている人も多いと思います。日本に法人登録しているのであれば日本の企業で働くのと殆ど変わりはないですが、ブランチですと、海外からの入金になります。そして、保険証も変わります。厚生年金から国民健康保険に変わります。保険証が大きくなります。そして、時差もあるので、夜中から、早朝からなんてケースも無くはないです。自分の部屋(仕事部屋)を確保しておくことも考えておかなくてはいけません。その時に家族に迷惑がかからないようにしなくてはいけません。また、殆どのスタートアップは雇用契約書に「いつでもクビに出来る」なんて文言が記載されていると思います。これは、先ほど述べた「明日から来ないぜ」とも言える権利を持っているのでお互い様ということにはなりますが。

 

日本では外資で働いた経験は重宝されるが、、、

AmazonやHP、Googleなんて看板は日本では説明要らずの超有名企業です。そこで◯◯を行っていたなんてのは凄いという印象を生めるでしょう。しかし、あまり知名度の無い外資で働いていてもあまりインパクトはありません。「あ、そういう会社なんだぁ(無表情」みたいな事も多々ありました。転職の可能性を含むのであれば、有名じゃない外資のトップより有名な企業のスタッフの方が日本受けという意味では価値があると感じています。因みに、私は前者なので私は凄くそういうのを感じています。

 

まとめ

外資で働くということは今までの日本の企業文化とは大きく異なります。そして、それはひとつのパターンに当てはまることは無く、その会社のアイデンティティ、CEOやボードメンバー等の”癖”によって形成されています。海外はPDCAを回すのが本当に早いです。マーケティングのひとつの辿り口としてPDCAをどれだけ早く回すかというのがひとつの指標にもなると思います。外資は経験を多くさせてくれます。その分責任も与えられます。責任の取り方も多様です。色々有りますが、外資は相当根性がないと務まらないと思います。常にピーンと糸が張っていないと続けるのは難しいでしょう。